歯科医療は不要不急ではないし、感染リスクも高くない

おはようございます。島尻郡南風原町津嘉山にあるみのる歯科院長 齊田 穰です。
コロナウィルスによる社会の変化の中皆さんお疲れ様です。

最近歯科についても間違った認識が広がっているみたいです。
当医院としての見解をお伝えします。

歯科医療は不要不急ではないし、感染リスクも高くない

1.はじめに
 一部のマスコミが「歯科医療は不要不急」といったり、
「感染リスクが高いから歯科医院には行かないほうがよい」
といったりしているようです。
ここで明確に反論しておきたいと思います。

2.歯科医療は不要不急ではない
急患でお痛みの場合はもちろん、根管治療中に仮封のまま期間が開くと感染リスクが高くなり、その歯を失うリスクがでてきます。

クラウンやインレーを装着する場合は、歯牙を形成して3週間も開けると調整が必要になり、3ヶ月も開くと合わなくなって使えなくなります。

このように歯科医療は歯科医師が治療計画に基づいて治療を進めているわけで、決して不要不急ではありません。

また、定期健診は延期せよということですが、メンテナンスは、重症化予防のための医学管理で、糖尿病など全身疾患の予防という意味も含めて保険収載されている「治療」です。

歯周基本治療で実施するスケーリングやSRP、そしてTBIは、歯周病治療に欠かせない処置です。

これらは定期健診ではありません。

先日、元国立保健医療科学院の鶴見大学歯学部の花田信弘教授が、

NHKのテレビ番組「朝イチ」で、

「口腔ケアをすることで新型コロナ肺炎の重症化が予防できる。

はじめはウイルス性肺炎との戦いだが、ウイルスに対する免疫力が暴発し、肺の細胞がダメージを受けて細菌性肺炎を起こしやすくなる。

むし歯・歯周病菌など口腔内の常在菌によって細菌性肺炎を続発し、免疫システムを圧倒して重症化する。

やがて細菌が血液に入り体を蹂躙して死の可能性が高くなる」と話されていました。

つまり、歯科医師の指示によって歯科衛生士が行なう処置は、
治療の一環であり、決して不要不急ではないのです。
歯科衛生士のみなさんは自信をもって処置を行っています。。

3.歯科医院の患者への感染リスクは高くない

歯科医院での感染リスクが高いといわれていますが、
5月10日時点で、歯科医院でコロナウイルス感染症に感染したとされる患者は1人もでていません

それは、歯科医院では、コロナウイルスの感染拡大の以前から、
患者ごとの

  • 器具の交換、
  • 滅菌を行い
  • ディスポーザブルの器具を使用し
  • グローブも患者毎に交換し
  • 問診の際も歯科医師はマスクを着用

患者への感染リスクを低下させてきたからです。もちろんみのる歯科も同様です。

待合室でも、例えば内科や総合診療科は、発熱など感染リスクの高い患者が来院する医療機関です。

どこも混雑していて待合室で30分以上待たされ、患者同士の感染リスクが否定できない環境です。

しかし、歯科医院はもともと体調が悪い患者さんが集まる医療機関ではありません。

発熱していたり体がだるく不調だったりするときに、歯医者に行きたい人がいるでしょうか。

しかも、歯科医院の多くは予約制です。
待合室は混雑しないし10分も待つことは少ないでしょう。
さらに、多くの歯科医院の待合室では空気清浄機を稼働させたり、窓を開けたりしています。
密閉された待合室で、大勢の患者が密集したり、密着して座ったりする環境ではないのです。

多くの人が買い物に訪れるコンビニやスーパーマーケットと、
歯科医療を受ける患者さんだけが来院する歯科医院との感染リスクには、
大きな違いがあるのです。

4.まとめ

歯科医療は不要不急ではなく、感染リスクも高くありません。
患者さんは安心して歯科医院に通院していただきたいと思います。

以上のことからみのる歯科では
「新型コロナウイルス感染症の重症化予防のために、
毎日の歯みがきと、歯科医院での口腔ケアを続けてください」と、強くご案内していきます。